肝臓は血液循環の調節をしていますが、この調節がうまくいかなくなると、心臓に故障が生じるのです。少し走っても心臓がドキドキしたり、息切れしたりするのは、ひとつにはこの血液の配分がうまくいっていないからです。
これは心臓に問題があるのではなく、肝臓が問題だということです。つまり、食事の不摂生から肝臓が悪くなると、心臓にも影響します。
現代医学の分析的な考え方からすると関係ないのですが、自然療法の考え方によると、食べものが肝臓を通して心臓を支配しているのです。体は上から下までつながっています。
このように考えると、血液を全身に回すのも心臓だけの働きではなく、血液を配分する肝臓の力も大きいということがおわかりいただけたと思います。
もっと大事なことは、肝臓と心とがつながっていることです。自律神経は自然の力で内臓を動かしています。自律神経は心がふさがってブレーキをかけると、詰まって動かなくなってしまうのです。心と肝臓は直結していて、喜怒哀楽をそのまま受けてしまうというわけです。
とても喜んでいる時、肝臓はよく働き、悲しみの時は肝臓もダウンします。食欲もなくなり、陰気になって考え方も暗くなるのです。そして怒りっぽくなり、むやみに悲観したりします。
子どもなら、甘いお菓子をとり過ぎると、カンの虫で親をてこずらせ、泣き虫、怒り虫になります。これも肝臓が悪くなるような食べものを食べているからです。肝が据わるということも肝臓の強さを表現していて、人間の中味(生き方、考え方)にもつながります。肝臓は体の要なのですから、心臓を患った時は、心臓だけを考えるのではなく、まず肝臓の疲労をとって回復させることが重要なのです。そのため、食を正し、外から肝臓を温める手当てが大切です。