2016年03月

不安と興奮が高まる

不安とうっは普通いっしょにおこります。そして、不安のため、普段よりイライラしやすくなります。またうつがひどくなると、興奮も高まります。うつの人は緊張して、じっと座っていることができません。多くがパニック状態(極端な不安感の発作)になり、心拍数が上がり、心臓発作がおきているのかと思われる人もいます。


深刻なうつにおこりうる症状は、妄想的思考です。妄想を抱いている人は、明らかに現実との接点を欠いています。妄想には、自分は迫害されているとか、自分は神から特別の才能や洞察力を与えられたと拷就渦など、誇大妄想的な思いこみがあります。実際には聞こえない声が聞こえる幻聴や、他人には見えないものを見る幻視もあります。

こうした症状のすぐあとに治療を受ければ、普通は思考も正常に戻り、正常に暮らせるようになります。こうした場合、一~二カ月の入院が必要でしょう。入院中は、毎日の精神療法、向精神薬、抗うっ剤、勇気づけが施されます。しかしなかには、残念ながら精神病になる人もいます。

精神病は通常のうつとは、その程度や性質において、とても異なります。
まとめとして、うつは複雑でつらい障害であり、心、体、スピリチュァリティのすべてに影響します。現実の痛みを回避するために、完全に現実との接点を失うところまで進んだりと、さまざまな程度の症状が見られます。大半のうつは精神異常の段階まではいきませんが、悲しみ、つらい思考、身体的症状、不安(または興奮)をともないます。
もしこれらの症状のために本人が生理的、社会的に何か悪影響を受けるようなら、うつと言えます。きちんとした専門の精神療法に積極的に取り組めば治ります。もし、悲しみ、つらい感情、精神運動抑制(体の動きが緩慢になり、しかもそわそわする)とともに相当の不安がともなう場合は、興奮性のうっですが、これもまた完全に治ります。
しかし、これに加えて妄想や幻聴、幻視があれば、精神病性うつと言えます。精神病性のうつも、早期に発見されれば、かなり治療は難しいですが、普通は治ります。なかには悪化して、一生、精神障害を患う場合もあります。ただし、近年の医学の進歩により、統合失調症(精神分裂病)患者も、処方薬を服用することで、健康な生き方に戻ることができるようになってきました。

うつから自殺に至るケースも

うつは自殺の最大の原因です。自殺はアメリカ人の死因の一○位にランキングされ、年間三万四○○○人の自殺者がいます。二十分に一人が自殺を図り、一○回に一回は死に至ります。世界中で、自殺は増加の一途をたどっており、年間五○万件が報告されています。
 自殺は人間だけに見られるものです。動物は他の動物を殺しますが、自分を殺すことはしません。人間だけが自殺をするのです。しかし「自殺をする」という人の言葉のすべてが本気だとはかぎりません。


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