足つぼ

足の不調は全身の不調につながる

このように、足裏に全身が反射投影されているということは、足の反射区と、対応する臓器、器官は切っても切れない関係にあるということになります。


肩が凝って疲れたときに足裏を触ってみると、小指の下の肩の反射区が硬くなって、痛く感じるはずです。逆に、先の尖った窮屈な靴を履き続けることによって、小指の下に摩擦が加わると、それが原因で慢性的な一眉凝りが引き起こされるというケースもあります。
ここで、足と身体の連動を示す例をご紹介しましょう。


靴と共に歩んできた歴史が日本よりもはるかに長い欧米諸国では、足の健康に対しても並々ならぬ関心をもっており、リフレクソロジーに関する研究も盛んです。
リフレクソロジーの世界では、二年に一度、世界各国からリフレクソロジストたちが集まり、日頃の研究成果を発表し合う大きな世界大会が開かれます。


三年ほど前、ヨーロッパで開催されたある国際大会で、医師でもあるリフレクソロジストが、「骨粗霧 症と外反母班の関係」というテーマでスピーチをしました。
外反母吐は足の親指が大きく外側に湾曲してしまう病気、骨粗霧症は骨の密度がどんどん薄くなって骨がもろくなるという、閉経後の女性に多い病気です。この二つの症状は一見まったく関係がないように感じられますが、この医師はリフレクソロジストでもあるので、骨粗霧症で来院する患者さんの足を必ずチェックしていました。すると、外反母班を併発している人の割合が大変高かったというのです。


外反母跳になると、足の親指の根元が主にダメージを受けます。これは、つま先の細いハイヒールなどを履くことによって外側から力が加わり、親指が湾曲するため、親指の下の部分がつぶされてしまうからです。
親指の下のエリアは、実は副甲状腺の反射区です。副甲状腺には、血液中のカルシウム濃度が落ちてくると、骨から血液中にカルシウムを動員したり、尿として排世するカルシウムを抑えるなど、血液中のカルシウム濃度を調整する働きがあります。しかし、このバランスが乱れると、必要以上に骨から血液中にカルシウムを動員してしまいます。そのため、骨がどんどんスカスカになってしまい、骨粗霧症になる可能性が高くなるという非常に興味深い話でした。

リフレクソロジー

「リフレクソロジー」という「足裏健康法」は、身体だけでなく心にも働きかける不思議な力をもっています。


家族の対話の希薄さが叫ばれる現代、まずは家庭の中から、お互いの健康を支え、より豊かな関係を築いていただきたいという願いを込めてこの本を書きました。
二十一世紀になり、世の中はさらにスピードアップして進化しつつあります。さまざまな技術の発達により、私たちはますます快適な生活を送ることができるようになってきました。しかし、その一方で、私たち人間の身体は、昔と少しも変わっていないのです。むしろ、環境の変化に人間が振り回されて、さまざまな症状に苦しめられているというのが真実ではないでしょうか。


また、健康に関するありとあらゆる情報が氾濫する中で、生身の「人間の身体」の存在が見えにくくなっていますが、そんな中で私たちは、本当に自分の身体に合うものを見極める「目」を養い、身体を守っていかなければなりません。なぜなら、どんなに豊かな世の中になったとしても、欲しいものを手に入れたとしても、身体が健康でなければ人は幸せではないと思うからです。


この本でご紹介する「リフレクソロジー」は、いつでもどこでも、自分の手だけで身体に働きかけることのできる健康法です。足裏の一点を押したからといって、劇的に体調がよくなるというわけではありませんが、「ふと気がついたら、調子がよくなっていた」というように、ゆっくりと、でも確実に人間の本能を目覚めさせてくれる方法です。


忙しい毎日を送る私たち現代人が、毎日足裏を刺激する習慣を身につけるというのは、確かに面倒くさいことかもしれませんが、日々、地道に続けているうちに、いつの間にか身体がその気持ちよさを記憶しはじめます。身体が気持ちよさを感じるということは、すなわち、私たちの本能が喜んでいるということです。頭で考えるのではなく、身体全体で感じ、脳が本当に喜ぶように語りかけ続けると、身体は確実に変わっていきます。
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